街の調剤薬局の仕事内容と現場で期待されること
2023年10月19日
街の調剤薬局の薬剤師は、患者が持参した処方箋の内容の確認から薬の飲み方の指導まで幅広い役割をこなすことが求められます。調剤薬局は病院やクリニックよりも患者にとって近い存在であるため、それぞれのスタッフが患者の悩みや不安に応えることも期待されます。今回は、調剤薬局における主な仕事と必要な知識や経験についてご紹介します。
処方箋の記載内容をチェックし疑問点を問い合わせる
街の調剤薬局に配置される薬剤師にとって、医師が処方した薬の種類や数に間違いがないか調べたり、飲み合わせの良し悪しを判断したりすることも重要な仕事のひとつです。院長と少人数の医師が診察をしているクリニックではそれほど多く処方のミスは発生しません。
一方で、医師の入れ替わりが激しい大病院では、新年度が始まったばかりの頃は移動が多くなり、医師の間で担当の患者の薬の処方状況について申し送りが上手くいかないことがあります。処方ミスが発生してしまうと患者の健康を損なってしまったり、医師と患者との信頼関係が失われたりするリスクもあります。
こうした問題を回避するには、処方箋の内容に少しでも疑問があった場合に患者の主治医といち早く連絡を取り、処方に問題がないか照会することが不可欠です。
迅速かつ慎重に一人ひとりの患者の調剤を行う
調剤薬局の薬剤師が携わる調剤業務を適切にこなすには、様々なジャンルの薬の種類や効果効能、副作用といった広い知識が要求されます。一日に訪れる患者の数が多い調剤薬局では、それぞれの薬をてきぱきと袋に梱包できるよう、ある程度の実務経験も必要となります。
個人経営の小さな調剤薬局においては、長い時間の残業や休日出勤こそありませんが、時間帯によっては一人で同時に複数の患者の調剤を担当しなければなりません。調剤業務を迅速かつ慎重に行えるようになるには、各地の調剤薬局の中でも新人や未経験者への充実した研修の期間がある場所を就職先に選びましょう。
処方された医薬品について分かりやすく説明する
街の調剤薬局では、個々の患者が自分自身で処方された薬を管理したり、決められたタイミングで服薬したりできるよう、担当者による丁寧な指導が行われています。処方された医薬品の種類によっては、服薬の方法や回数を間違えると副作用の危険性が高まる恐れもあるので、責任を持って分かりやすく薬の説明をしなければなりません。