社会人だけではなく、日常生活を送る上でも人との会話やコミュニケーションは大切ですが、服薬指導における薬剤師と患者さんとのコミュニケーションはさらに重要な位置を占めています。では、どのようなことに注意をすれば円滑なコミュニケーションを取れるのでしょうか。
患者さんは老若男女を問わず様々な人が来院しますが、薬剤師には個人に合わせた薬の説明が求められます。基本的には誰が聞いても分かりやすい言い方や言葉を使うことですが、中にはもっとかみ砕いて丁寧に説明をしなければならない人もいますので、ケースバイケースで対応する力を磨きたいものです。
ですが、患者さんはおおまかに「薬の効果や副作用などを詳しく聞きたい人」と「自分の話をしっかりと聞いてほしい人」の2種類に分類することができますので、まずは目の前の患者さんがどちらのタイプかを見極めることから始まります。
そこで話を聞きたい人には相手が納得する詳しい説明を、話を聞いてほしい人には相手が満足するまで話を聞く姿勢を取ることが始めの一歩となります。
また、指導や説明をしていく上では言葉遣いに注意をすることも大切です。丁寧な言葉遣いは基本中の基本ですが、丁寧すぎる言葉は患者さんからすると距離を感じることもあるため、適度な丁寧語を意識するようにします。
中にはフランクな話し方をする方が親しみやすくて良い、という患者さんもいますが、これはあくまでも十分な信頼関係を築いてから通用する話し方となりますので、初対面でフランクな態度を取ることは止めておきましょう。
なお、患者さんによっては少し聞きづらい話を伺うケースがあるかもしれませんが、そんな時は「話しにくいことかもしれませんが」や「差支えなければお伺いしたいのですが」など、少し間をおいて問いかけることも大切です。治療に向けた鍵となる重要な事柄でも、ストレートに疑問や質問をぶつけると不愉快な思いをさせたり、傷付けてしまったりする可能性もあります。
そして、これは少し別の件になりますが、転勤などで地方へ勤務することになった薬剤師は現地の方言に戸惑うことがありますので、その場で話されている言葉を理解する努力をすることが求められます。
患者さんの話していることが聞きなれない方言ゆえだとしても、間違った解釈をしてしまうと医療上大変なことになりかねません。ですので、分からない言葉や方言があれば率直に患者さんや周りの同僚に意味を教えてもらいましょう。
慣れてきたら、その方言をあえて話の中に取り入れることで、患者さんとの距離が縮まって良い効果を生み出すこともあるかもしれません。そのためには買い物や近所付き合いなど日常で現地の人と触れ合う必要が生じますが、地方でコミュニケーションを取るには人と深くかかわることがポイントとなります。
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