豊富な知識と判断力が大切な仕事
2020年09月15日
私たちが安心して生活をするためには、いろいろな薬が必要ですが、知識のない人が乱用すると、依存症になったり命を落とすことがあります。薬には適した服用が欠かせませんが、そのためには正しく処方してくれる専門家の存在が不可欠です。
常に薬の正しい知識を学ぶ大切さ医療関係にたずさわる仕事に就くには、専門の学校で学ぶ必要がありますし、難しいテストを受けて実力を磨くことが大切です。薬剤師も例外ではなく、六年間もの時間をかけて学び、試験を受けて合格した人ができる仕事です。
試験を受けた中でも、六割以上の合格率ですから、本気でめざすなら割りと取得しやすい資格ですが、平均で一千万円前後の学費が必要ですし、長い期間を薬の勉強を続けることができなければなりませんから、忍耐がなければ厳しいです。
また、一般的に販売されている薬と、調剤薬局で処方される薬は、効果が異なりますから、似たような成分でも惑わされない正しい知識が必要です。
薬剤師になってからの進路は、ドラッグストアのような小売り店で、お店を運営しながら不特定多数の人に、薬を提供する仕事があります。セルフメディケーションが推奨されている現代では、安心して服用できる薬の提供は、病院に通えない人の強い味方になります。
また、病院に勤務して処方箋を扱う仕事は、入院患者には心の拠り所になりますし、症状が重い人の助けになります。とくに、術後の経過を良くするためには、痛み止の薬や速く傷口をふさぐことが可能な薬が必要ですし、その人の基礎疾患を軽減できる薬の処方によって、苦しみをやわらげることができます。
そして、人間の歴史の中には、さまざまな病原体との戦いがありますが、その都度、新薬を開発することで、人々が生き延びてきた経緯があります。チフスやマラリアなど、苦しみながら耐えて治癒を望む人の助けになる薬の開発は、歴史的にも高い評価を得ています。
薬にたずさわる仕事はとても地味ですが、一般人にとって身近な存在ですし、健康が損なわれたときに、一番に頼ることもあります。薬剤師を仕事にすれば、年間で三百万円から五百万円ほどの収入になりますから、生活に不自由をすることはありません。
また、どこに住んでいても、ドラッグストアや病院はありますから、失業のリスクは少なくて済みます。西洋の薬と東洋の薬や、サプリメントのような健康食がたくさんある日本では、間違った薬を購入してしまうリスクを減らすことも大切です。
また、副作用を心配せずに服用できる薬の提供は、生活習慣病が多い現代社会ではとても大切なことです。